『逢瀬』 〜王子と剣士(3)〜




「大丈夫かい、リオン…。」
 床に座り込んだままのリオンの目の前に、手が差し出された。
 その手は、掌が上に向けられていて、リオンを手助けすることを申し出た優しさにあふれていた。
 リオンは先ほどのヒューゴの行為に打ちのめされ、床に座り込んで俯いていたが、内心自分の無様な姿にどうしようもなく腹をたてており、差し出された手を 借りることなく、床に片膝をついて自分で立ち上がった。
「今日は、…何か僕に用があったんじゃないのか。」
 リオンはウッドロウから顔を背けたまま、乱れた服を直しながら尋ねた。
「私にできることは?。」
 ウッドロウは逆に聞き返した。
「ない。」
 リオンは声に全く抑揚を含ませず、短く言った。しかしその声がわずかに揺れているのをウッドロウは見逃さなかった。
「本当に、私にできることは何もない?。」
「…何もないッ!。」
 リオンは、そう邪険に言って、次いでウッドロウに背を向けてしまった。
 しかし次の瞬間、自分の行動を後悔した。表情を殺すことに失敗した。なんでこんな気分になるんだ。自分の言葉や態度に、自分の内面を晒すことのできる相 手など、いないと思っていたのに。
「さっきのことだけど、…私は。」
 ウッドロウが言葉を濁らせた隙に、リオンはウッドロウの方を向き直り、挑むように見上げ、まるで挑発するように言葉を割り込ませた。
「さっき?、ああ、あの男のことか。それともあの男が言った『事業の取引』に関する僕の役目のことか?。知りたいなら教えてやる。僕は…、」
 ウッドロウはリオンの言葉に怯まなかった。
「嫌なことはやらなくていいんだ。誰も君にそれを強制することは許されないし、それで『取引』が上手くいかないのなら勝手にすればいいし、それで傾くよう な会社なら、存在する価値もない。ヒューゴ殿が私に殴られた腹いせに、ファンダリアとレンズ取引を中止すると言うのなら好きにすればいいし、私はそんな会 社と取引したくない。」
 リオンは一瞬、その言葉に呆気にとられてウッドロウを見つめた。
 そしてまた、すぐに目を逸らして俯いてしまったが、唇の端で少しだけ笑った。
 それを見て、ウッドロウも微笑んだ。
「…やっと笑ってくれた。さ、こんなところに居ることはない。私と外に出よう。今日は君と色々話をしたくてここに来たんだ。」
 リオンは小さく頷いた。
「…その前に服を着替えたいから、少し待っていてくれ。」
 


 ##

 セインガルドの城下では、リオンは顔を知られ過ぎており、ウッドロウも非常に目立つ外見をしている。
 それに本来、他国の王族であるウッドロウと警護も連れずに城下をうろつくわけにもいかないので、二人は屋敷から馬を駆って、郊外まで出ることにした。
 城下街を過ぎ、城門から出て、やがてダリルシェイドの街が完全に見えなくなるまで、二人は無言だった。
 城下街に向かう馬車や、商人の荷車すらも、すれ違うことがなくなったあたりで、やっと、ウッドロウが口を開いた。
「ヒューゴ殿にはあとで私から言っておくよ。」
「…いや、いい。僕が言う。」
「なんて、言うつもりだい。」
 リオンは少し黙り込み、少し言葉を選んでいるような顔をした。
「事実を言うさ。」
「事実って?、聞かせてもらえないか。」
「…。」
 ヒューゴのリオンに対する影響力。それはただ単に親がわりの後見人、というには屋敷での出来事はあまりにも衝撃的だった。
 ヒューゴの存在や、ヒューゴがリオンに下す命令は、リオンにとって絶対のものであり、それにはリオンの意思や都合が一切介在できない類 のものであるということが容易に分かる。
 ウッドロウは心の底から、リオンの力になりたい、そう思った。
「私はね、さきほど君がヒューゴ殿に暴力を受けているのを見て、自分がどうしようもなく、怒りにかられるのを自覚したんだ。絶対許せない、とかって。そん な感情で、…喉が締め上げられそうになるみたいだった。正直、我を失ったよ。…人の行動原理ってね、結構理屈じゃないんだよ。だから私のこんな単純で明確 な怒りも、きっと君の役に立つことがあると、そう思うんだ。」
「…そうか。」
 リオンは俯いて小さく言った。
「…そうだな。事業の取引相手の男より、ファンダリアの第一王子の方が利用価値が高いと判断した、とでも言うさ。…事実だからな。」
 そう言うとリオンはウッドロウから目を逸らし、馬に鞭を入れて一気に速度を上げた。
 ウッドロウもそれを追い、しばらくそうやって二人は走り続けた。
 やがて舗装された道も途切れ、空の色と鳥の姿しか見ることができなくなったころ、視界の前方に森が見えてきた。
 二人は、森に入ると速度を緩め、落葉樹に囲まれた小さな湖のほとりで馬を止めた。
 澄んだ水を湛えた静かな湖面の周囲にある木に馬を繋いで、たてがみを丁寧になでて休ませるようにすると、リオンは小さく息をついた。
 ウッドロウはそんなリオンの仕草一つ一つに目をうばわれていた。
 二人は、湖のほとりの、少しだけ小高くなった場所を選び、木陰に並んで腰を下ろした。
「君が凄腕の剣士だと言うことは聞いていたけど、騎馬術の方も相当なものだな。…さっきは本気で置いて行かれると思った。」
 リオンはちらりと横目でウッドロウを見た。「お前だってその放浪癖のせいで馬は得意だろう。」、そう言いたかったが、これはウッドロウに関する内部デー タなので黙っておいた。
「君が綺麗なのは、君の美点の、ごく一部に過ぎないんだな。」
 例の、貴婦人に対するうやうやしさをもって親しい口調になる。
 本当にこの男は天性の女たらしだ。そう思ってリオンは話題を変えた。
「それよりお前は結婚しないのか。アクアヴェイルの姫との話が流れたから、今のところ、こうやってふらふらしつつも、せいぜい身を慎むふりでもしているの か。」
「君ははぐらかすのが得意なんだな。…まあ、いいさ。私は君に以前、私の自由など、とっくに国に捧げている、そう言ったよね。もちろんそれが私の宿命であ るには変わらないんだが、逆に考えればそれさえクリアーすれば私はあらゆる贅沢が可能な身だってことに気づいたのさ。」
 どこか開き直ったような口調のウッドロウに、リオンを少し肩をすくめて見せた。
「王子の権限と王家の財力を使って遊び呆けるつもりか。まあ、お前が王位を継ぐまでの期間限定の放蕩だろうけどな。…で、お前はどんな贅沢をするつもりな んだ。」
「あらゆるものさ。」
「あらゆるもの…?。」
「そう、思うさま金と権限を使いまくって、…側近や大臣の小言なんか気にしないで、心の赴くまま、気の向くままに好きなことをしまくる。…例えば世界中を 気ままにめぐる旅。…私は雪ばかり見て育ったからね。海や砂浜、灼熱の太陽の砂漠。それから毒見の入らない食事も、…浴びるように酒を飲んでみたいし。… ああ、一度ギャンブルですっからかんになってみるのもいいな。…あとは。」
 二人の間に少しの沈黙があった。
「好きな女…、か?。」
 そう言って少しだけ唇の端を上げたリオンに、ウッドロウは、ふっと優しく微笑んだ。
「…どうだろう。美しい女性はいっぱいいるけど、私にとっての贅沢を満たせるような女性はなかなかいないもんなんだよ。」
 君ほど惹かれる人もいそうもないし。そう付け加えてウッドロウはリオンを見つめる。
 思わずリオンはウッドロウから顔を逸らした。
 横を向いたリオンに、ウッドロウは穏やかに、そしてできるだけさりげなく質問した。
「ヒューゴ殿は、君の何?。」
「…主だ。」
 予め用意された言葉のようにリオンは短く言うと、俯いて唇を噛み締めた。
 そんなリオンの表情を見て、ウッドロウはなおも言葉を繋いだ。
「そう。…主だと言うだけで、ああも君を独占できるものなのかい?。それとも親代わりに君を育てた、という恩でも売られているのかい?。…君ほどの力があ れば、他にいくらでも仕官の道なんかあるだろうに。ヒューゴ殿は人を一体、何だと思っているんだ。」
 語気が荒くなったウッドロウを、リオンはちらりと横目で見たが、無言で俯き、わずかに首を振った。
 リオンは、自分の態度がウッドロウの言葉を否定しているようでいて、その実、ヒューゴを主と認めることが不本意であるという内面をそのまま晒しているよ うな気になった。
 できればあたりさわりなくウッドロウの興味を逸らしたかった。
「…ヒューゴ様は、ご自分の事業を拡張させることに熱心なだけなんだ。金持ち連中てのは退屈な奴らばかりだからな。…僕みたいなのに興味を持つ変人も混 ざっているんだろう。…別にしょっちゅう、こんなことがあるわけじゃない。…それより、僕もお前に質問してもいいか。」
「君の方から、私に興味を持ってくれているんだったら光栄だね。どんなことでも。」
 リオンは、少しためらって、僅かの間を置いて、そして聞いた。
「一夜の相手を金で買ったことがあるか?。」
 ウッドロウは、その質問に少し戸惑い、それから小さく「ある。」と、そう答えた。
 リオンの唇が、きゅ、と引き結ばれるのを見て、ウッドロウは少し胸にちりりとした痛みを感じた。
「今の私はこの世のあらゆる贅沢に飢えまくった放蕩三昧の若造だよ。…では今度は私から質問するけど、いいかい?。」
 リオンは小さく頷いた。
「…君はヒューゴ殿の恋人なの?。」
 リオンの表情が、さっと強張るのをウッドロウは見た。やはりこれがリオンにとっての、もっとも痛いところであると思った。
 けれどこの質問だけは後に退く気はなかった。
 ダリルシェイドの屋敷でウッドロウを見た、ヒューゴのあの優越感に満ちた眼、むき出しの敵意。侮蔑しきった表情。それはまぎれもなく、ウッドロウの前に リオンを隔てて立ちはだかる壁だった。
 これを越えなければ、リオンを手に入れることは到底不可能であると確信した。
「質問の意味、分かるね?。」
 リオンの眉が、つらそうに顰められたのが分ったが、ウッドロウはさらに答えを促した。
「…お前の想像していることは当たっている。」
 抑揚無く低く告げられた答えに、ウッドロウは、眉を顰めた。
 けれどこれだけでは、ウッドロウの望む答えにはなっていない。ウッドロウはさらにたたみかけた。
「恋人同士なのかい?。」
 リオンは俯いたまま、首を左右に振った。
 けれどリオンには、自分がヒューゴにとって本当は何なのかは自分自身ですら分からなかった。
 血の繋がった実の親子ではあったが、親子だったらこんな関係にはならないだろう。
 主と部下、というのも不自然だった。あまりにも個人的な結びつきが強すぎて契約の客観性に著しく欠けているからだ。
 リオンの身体を好きなときに好きなだけ弄べるのはヒューゴだけだった。
 けれどヒューゴの身体の下に組み敷かれているときですら人間的な温かみを感じたことは一度たりとて無かった。
 殆ど暴力に近いような一方的な行為。いいように熱に煽られ、次の瞬間、恥辱にまみれながら叩き落される。そんなことの繰り返しだった。
 ウッドロウは俯いたきり黙り込んだリオンの肩に腕をまわし、少しだけ掌に力を込めて、そっと引き寄せた。
「…私たちは立場が違うけれど、きっと欲しているものがよく似ているんだよ。…私は君ともっと深く知り合いたいと思うよ。」
 そう言って、ウッドロウは、リオンの顎をそっと持ち上げると触れるだけのキスをした。
 そして、リオンの目をじっと見つめ、例の甘く囁くような声で耳元に告げる。
「ここから少し、馬を走らせれば、街に出ることができるよ。疲れた身体を休めるための宿もある。…私は君が欲しいからストレートに誘うよ。どう、私と一緒 に来るかい?。」
 リオンはそのウッドロウの臆面のなさに、少し驚いたような顔をしたが、次の瞬間には、当惑したようにその表情が曇った。
 リオンは、今、ウッドロウの誘いに惹かれてはいたし、ヒューゴに対する反発や、自分に強いられた今夜の憂鬱な任務のことを考えれば、その場の勢いを借り てでも返事をしてしまいたかった。
 だが、即答できない。
 ウッドロウと寝たのはハイデルベルグ城に滞在した一夜だけ。そしてそれはヒューゴの陰謀に加担してのことだった。
 でも今、自分の意志でウッドロウと寝ることを選べば、身体をどんなふうに扱われても、傷ついたり、屈辱を覚えたりすることはないだろうと思った。
 けれどウッドロウには、まだ何かが足りない。
 まだ完全には信じることができない。
「…お前は一夜限りの相手を金で買ったことがあると、そう言ったな。そしてそれが、お前の飢えを満たすための贅沢の一つであると。…だからきっと今は、た またま僕が、お前の隣にいるから誘っているだけなんだ。明日にはお前は同じセリフを違う誰かに言うことになるんだろうな。」
「君はとても冷静に人を観察することができる。一夜限りの快楽を金で買うという行為も男の生理の範囲内であると知っているんだろうね。だけど君は私にとっ て一夜限りの相手にはならない。これからずっと続く私と君の関係の最初の夜を今日にしよう、そう言っているんだ。もしもそれでも私のことを信用できない、 そう言うのだったら、それは別のところに原因があるんだろうね。」
「別の原因…?。」
 リオンがいぶかしげにウッドロウの瞳を覗き込んだ。
「ヒューゴ殿が怖い?。」
 ぴくりとリオンの身体が強張るのをウッドロウは掌を通して感じた。
 やはりな。そうウッドロウは思った。想像以上にヒューゴの壁は強固だ。
 リオンは自分の膝をぎゅっと抱えるようにして俯いて黙り込んだ。今、こうしている間にもヒューゴが何を考えているかを想像すると、身の竦むような思い だった。
 リオンはヒューゴの顔を思い浮かべた。部屋に呼ばれた夜、自分がヒューゴにどう扱われるかを。圧し掛かられ蹂躙されている間にも、その口元にはまるで嘲 るような笑みを剥いていたことも。
 そしてその冷たい笑みを浮かべた唇が開き、告げられる命令。それがどんなにおぞましく、恐ろしいものであっても、自分にとっては絶対なのだ。
 リオンにとって、今、ウッドロウと個人的な関係を作ることを躊躇わせる理由があるとしたら、それは、ヒューゴの命令によって、ウッドロウの自分に向けら れた笑顔や差し出される温かい手を失うことだった。
 不幸を招くと分っていて、みすみす好きに振舞うようなことはできない。
 ヒューゴの感情を逆撫でするようなことは絶対にできない。
 ヒューゴに逆らえば、恐ろしい結末になることは火を見るより明らかだった。
 かと言って、ここでウッドロウを手ひどく拒絶してしまうのも出来ない自分にリオンは内心ひどく毒づいていた。
「…私は失恋した?。」
 聞いてくる声は優しく、そしてそれと同じくらい寂しげだった。
 ここで、そうだ、と言ってしまえれば、一気に自分は重圧から解放され、ウッドロウの命を危険にさらすリスクが回避される。
 けれどそれと同時に自分に失望しなければならない。
「…いや。」
 短くそれだけ言ったリオンに、ウッドロウは、少しだけ微笑んだ。
 肩を抱きこんだ掌にぐっと力を入れて、その身体を引き寄せようとするウッドロウに、リオンは急な動きで向き直った。
「…ウッドロウ。これだけは僕の言う通りにして欲しい。…もうダリルシェイドに一人で来るようなことはするな。来るなら100人の警護で固めてファンダリ アの王子として来い。そして国賓として城に滞在するんだ。どうしても僕に会いたいと言うのなら、僕が任務の際に城に寄るようにする。…それからな、お前は ヒューゴ様の力を見くびりすぎている。ヒューゴ様はオベロン社の総帥であると同時に、セインガルドの国政も軍隊も自在に操れるんだ。あの男を怒らせると、 いくらお前だって只では済まないかもしれない。いいか、これは冗談なんかじゃないんだからな。」
 リオンの声に必死さが窺われる。ウッドロウは、そんなリオンらしからぬ様子と、その言葉の意味の強烈さにやや当惑し、それでもその勢いに気押されるよう に、黙って数回うなずいた。
 ウッドロウの表情が、すっと曇った。
「…その約束を守れば、私を君の恋人にしてくれるの?。」
 ぽつりと呟くように言われたその言葉は、もう、自信過剰な王子の口説き文句ではなかった。まるで縋るような寂しさをさらけ出したその子供のような表情 に、リオンは思わず目を逸らした。
「馬鹿…。」
 俯いて、それだけ言うのがやっとだった。 
 
 そろそろ湖には西日が翳り出してきた。
 ここから見る夕焼けはきっと美しいだろうけれど、今は状況が状況だけに、このダリルシェイドの近くで、たった二人きりで夜を迎えるのは、予期せぬ危険に 遭遇する確率が高いと思われる。
 そろそろ近隣の街に移動してウッドロウの身の安全を確保するべきだと、リオンは判断した。
「ウッドロウ…、そろそろ街に移動しよう。さきほどのお前の誘いに乗るわけではないが、今日は僕がお前の護衛につく。明日の朝早くにダリルシェイドに戻っ て、何人かの兵に、お前をハイデルベルグまで送らせよう。」
 そう言って、湖のほとりに繋いだ馬の方に向かうリオンの後ろ姿は、もう冷静な剣士そのものだった。
 そんなリオンの姿を見て、ウッドロウは、少しだけ残念そうに、それでもかなり安堵したようにため息をついた。
「ああ、…私の冒険の、最も大きな宝は君だと言うのに、少しだけ興醒めだね。どうして王子の私が囚われの姫に護衛されなければならないんだい。」
 そのウッドロウの口調はいつもの調子に戻っていて、リオンはむっとした顔でウッドロウを睨みつけた。
「誰が囚われの姫だ!、誰が。」
 にこにこ微笑みながら、ウッドロウはリオンから馬の引き綱を受け取った。

 二人は緩めの速度で森を駆ける。
「…お前、王位を継ぐまで放蕩三昧遊びまくるつもりならば、もう少し、警戒するということを覚えた方がいい。」
 真顔で言うリオンの横顔に、ウッドロウは穏やかに微笑み返す。
「先輩からの助言かい?、では今夜、君に講釈を頼もう。私は素人もいいところなんだから、懇切丁寧に頼むよ。」
「ああ…。」
 本当は僕ほど信用できない人間もいないのだがな、そんな言葉をリオンは飲み込み、今、この瞬間、ほんの少しだけヒューゴに逆らい、自分の意志で他人のぬ くもりに触れることを選択したことに、僅かな驚きとやはり隠し切れない歓喜を感じていた。







 
  
  


2004 0310 RUI TSUKADA



 これでとりあえず、ウッドロウとリオンの恋人関係(もどき)がなんとか成立。長かった…。
 王子×坊は書いていて非常に楽しい。
 このCPは、特権階級ならではの、歯の浮くような気取ったセリフ連発会話や王子の激烈情熱アプローチを考えるのが楽しいです。
 リオンも本気で口説かれる立場になると、鼻で笑ったりせずに、結構ノリ良くうろたえたりしているところが我ながら笑えます。

 王子は賢さはあるんだけど、まだまだ世間知らずなボンボン。お人好しの甘ちゃんですな。
 パパにとって、王子はフィンレイと違い、むしろ雑魚。
 けれどやがてヒューゴとリオンは倒され、ウッドロウは英雄王と呼ばれるようになるのが歴史の必然。
 運命は残酷っす…。

 さて、まだ続くぞ(私の妄想についてこれてる人、いるのかしら…。そろそろ不安になってきたぞ。)
 次回予告『王子と剣士(4)』
 ラブホで御一泊!。息子は浮気で朝帰り〜♪。

 …下品でスマン。
 重ね重ね言うが、私は大マジメだ。